週末は大学には来ないつもりだったが,研究室の機材に用事ができてしまったので, 夕方からごそごそとやってきた.
この際だから,ThinkPad を Debian に洗脳してやろうと,メモリを交換し, 適当に Windows を起動してシステムの諸元を確認しながら,起動ディスクを作成して, さあやってやろーと,箱から FDD ドライブを取り出した. が,なんと USB FDD だった.
どうしたら良いのだろう?
後輩に相談したところ,「BIOS がヨキに計らってくれるので,通常通りにブートするはずですよ」 とアドバイスしてくれた.では,と通常の rescue / root ディスクの組合わせでブートを試みる. すると,
end_request: I/O error, dev 02:00 (floppy), sector 0
というエラーが出て,root ディスクの読み込みに失敗する. つまり,1枚目のフロッピーはきちんと読み込まれるのだが,2枚目は駄目だということらしい. うーん,昔の Slackware ならフロッピー1枚だけの rescue ディスクなんてのもあったが, Debian ではそんなものは聞いたことがないぞ?
Google で検索をかけてみると幾つかのページが見つかった. それらの情報を総合すると,
のどちらかが可能なようだ.
とりあえず,Windows のネットワーク設定が良く分からないので,後者の方法を試みることにする. 最新の woody の installer は USB がモジュールになっているようなので, これならと試してみるが,まったく同じエラーで頓挫.
インストールに成功した. 結局,研究室の拡張ドッキングステーションを借り出し,これに付属している CD-ROM から直接 boot することにした.それにしても, あまりにも簡単に CD-ROM から起動してしまったので,拍子抜けするほどだった.
/etc/apt/sources.list を編集
apt-get dist-upgrade
dpkg --get-selections > file
dpkg --set-selections < fileapt-get dselect-upgrade
% adduser foo dialout % adduser foo audio % adduser foo src
横田さんの記述を参考にして,
kernel の再構築を行った(.config).
nvi-m17n を vi として利用するように alternatives を設定した.
update-alternatives --config vi
日本語を編集できるようにするため,~/.nexrc に以下のような記述を加えておく.
set noskipdisplay set displayencoding=euc-jp set inputencoding=euc-jp set fileencoding=euc-jp set autodetect=jp+
「全角/半角」キーが Esc キーとして解釈されるようにするため,
/etc/X11/Xmodmap
に以下の設定を追加しておく.
keycode 49 = Escape
testing は,unstable に登録されてから2週間以上バグ報告のないパッケージのみで構成されているので, 比較的安定している代わりに,一部のパッケージが利用できないことがある. しかし,最近の apt-get ならば PIN 機能というものが利用でき,この問題を容易に回避できる.
/etc/apt/sources.list
に unstable の APT line を追加する
/etc/apt/apt.conf.d/99release
に以下の設定を記述しておく
APT::Default-Release "testing";
% sudo apt-get install w3m/unstable
noflushd が有効に動作するようにするため,
[debian-users:25204]
の記事を参考にして,/etc/init.d/sysklogd に以下の設定を記述しておく.
SYSLOGD="-m 0"
ネットワークの設定を見直した.
起動時に eepro100 モジュールが組み込まれるように
/etc/modules に記述しておき,
更に /etc/network/interfaces
に eth0 の設定を追加した.
このように設定しておくと,以下のコマンドでネットワークの初期化・停止ができるようになる.
本当は,PCMCIA の設定と同様に,下宿と大学で設定が切り替えられるようにしたいのだけれど, うまくいかなかったので,また今度.
あまり使わないけれど,一応,音が鳴るように設定しておく.
基本的な手順はSS3330 と同じだが,
現時点の woody の alsaconf
が古いため,X20 のサウンドカードの cs4281 がメニューに現れない.
そこで,「Soundscards_based_on_CS4610/CS4612/CS4614/CS4615/CS4280」
を選択して alsaconf を一度終了し,その後で
/etc/modutils/alsa
を手作業で書き換える.編集後,update-modules
の実行が必要なので注意.
それから,最初は全ての音源に mute がかかっていて音が出ず,
暫く悩んでしまった.alsamixer を実行して,mute を解除する必要がある.
SS3330 の場合と同様,
suspend / resume すると音がうまく鳴らなくなる.
/etc/alsa/alsa-base.conf
に次の指定を加えておくと,この問題を回避できる.
force_stop_modules_before_suspend=true
無線LANの接続試験をしてみる. wireless-tools パッケージを導入しておいて, 確実に無線が届いているはずの場所に行ってみると, 拍子抜けするほど簡単につながってしまった.
jless のライン入力時に
BackSpace キーを押すと,こちらの希望する「1つ前の文字を消す」という動作をせずに,
単に Control-H が入力されるので困っていた.
この問題は,以下のような内容の設定ファイルを用意しておいて,
jlesskey コマンドを実行すると解決された.
#line-edit ^H backspace #env LESS = -i
USB マウスを使えるように設定した.具体的な設定手順は以下の通り.
mkdir /dev/input mknod /dev/input/mice c 13 63
/etc/modules を設定して,
mousedev などの必要なデバイスが起動時に読み込まれるようにしておく.
/etc/X11/XF86Config
に以下の設定を加えて,複数のマウスが参照されるようにする.
Section "InputDevice" Identifier "USB Mouse" Driver "mouse" Option "SendCoreEvents" Option "Protocol" "ImPS/2" Option "Device" "/dev/input/mice" Option "ZAxisMapping" "4 5" EndSection
InputDevice "USB Mouse"
sary のパッケージを作成する.
cvs -w -d :pserver:anonymous@cvs.namazu.org:/storage/cvsroot export -d sary-1.0.3 -r HEAD sary cd sary-1.0.3 ./autogen.sh make distclean dpkg-buildpackage -us -uc -rfakeroot
Windows 環境がどうしても必要になる場合に備えて,VMware を導入した.
wget http://vmware-svca.www.conxion.com/software/VMware-2.0.3-799.tar.gz tar xzf VMware-2.0.3-799.tar.gz cd vmware-distrib sudo ./vmware-install.pl
この設定をいろいろと研究していると,
フレームバッファに対応したカーネルにしなければならないようなので,
カーネルの再構築を始めたが,これがあまりにも難物だった(その後,
これは誤解であることが分かったので,普通の構成に戻した).
結局,Eldridge
さんの記述を参考にしてパラメータを調節し(主なパラメータの値は以下の通り),
/etc/lilo.conf
に vga=0x317 という設定を加えることによって,
起動時にペンギンの絵が出るようになった.
CONFIG_FB=y CONFIG_DUMMY_CONSOLE=y CONFIG_FB_VESA=y CONFIG_VIDEO_SELECT=y CONFIG_FB_ATY128=y CONFIG_FBCON_ADVANCED=y CONFIG_FBCON_CFB8=y CONFIG_FBCON_CFB16=y CONFIG_FBCON_CFB24=y CONFIG_FBCON_CFB32=y CONFIG_FONT_8x8=y CONFIG_FONT_8x16=y
これで,VMware が使えるようになり,Windows が必要な場合も対応できるようになったのだが,
システムがかなり不安定になってしまったようだ.頻繁に X が落ちるし,
カーネルを巻き込んでフリーズすることもある.
おそらくは,カーネルの再構築パラメータの問題だろうと思うので,もう少し調節が必要だろう.
少なくとも /etc/X11/XF86Config
中の Load "dri" という指定は外しておく必要があった(VMware
を2回実行すると X が落ちてしまうので外していたのだが,XFree86
の更新によって関係なくなったようだ).
VMware のドライバと APM の相性が良くないことが分かった.
具体的には vmnet.o などのドライバが組み込まれているときに,
同時に PCMCIA のモデムカードが挿入されていると,suspend に失敗する.
どちらかが外れていさえすれば,問題なく suspend できる.
下宿からは TDK のモデムカードを利用して接続しているので,ちょっと困ったことになった.
そこで,内蔵されている Winmodem が使えないかと,
バイナリ配布されているモデムのドライバ
(linux595.zip)
を入手して試してみた.
以前 DynaBook で試した時は,
カーネルを巻き込んで頻繁にフリーズする上に,通信速度も極端に遅かったので,
まったく使い物にならないという印象だったが,現在は通信速度も 33.6Kbps 程度出るようになり,
かなりまともになっているようだ.
これまで,mozilla の最新版については自前でパッケージ化して使っていたのだが, 北目さんがパッケージ化されていることに気が付いたので, 有難く利用させて貰うことにする.同じ場所に,Emacs21 のパッケージもあったので, これも利用させて貰うことにする.あらゆるものがパッケージだと非常に楽になりますねえ.
とりあえず,何となく大抵のものは安定して使えるようになったみたいだ.
gnuplot に日本語化パッチを適用してみる.
しかし,公式サイトからはパッチが取れなかったので,
ftp://ftp.ipc.chiba-u.ac.jp/pub/pub.yamaga/gnuplot+/3.7base/gnuplot3.7.1+1.2.0.patch.tar.gz
を引っ張ってきた.作業手順は以下の通り.
apt-get source gnuplot cd gnuplot-3.7.1p1 tar xzf ../gnuplot3.7.1+1.2.0.patch.tar.gz patch -p0 -E <gnuplot3.7+1.2.patch gzip -9c gp+/plus.dvi | uuencode plus.dvi.gz > gp+/plus.dvi.gz.uue gzip -9c gp+/plus.pdf | uuencode plus.pdf.gz > gp+/plus.pdf.gz.uue patch -p1 -E <gnuplot-ja-rules-patch debchange -i dpkg-buildpackage -rfakeroot -us -uc sudo dpkg -i ../gnuplot_3.7.1p1-6.1_i386.deb echo gnuplot hold | sudo dpkg --set-selections
APM の設定がおかしいのだと思うが, 時々,resume に失敗してそのまま凍り付いてしまう. そこで,(少し後ろ向きな発想だが)凍り付いても安全だという ReiserFS に移行しようと考えた.
まず boot loader を,これまで利用していた lilo から grub に置き換える.
sudo apt-get remove lilo sudo apt-get install grub sudo grub-install /dev/hda sudo update-grub
こうすると雛形になる /boot/grub/menu.lst
が作成されるので,中身を確認して(必要なら修正してから),
update-grub を再度実行する.
更に,/usr/share/doc/grub/README.Debian
の指示にしたがって,
/etc/kernel-img.conf
を用意しておく.
なお,あると便利なので grub の boot floppy も作成しておくと良い.
Linux Journal
の記事を参考にして,以下の手順で作成した.
# fdformat /dev/fd0 # mkfs -t minix /dev/fd0 # mount -t minix /dev/fd0 /floppy # mkdir -p /floppy/boot/grub # cp /usr/lib/grub/i386-pc/stage* /floppy/boot/grub # grub grub> root (fd0) grub> setup (fd0) grub> quit
…とりあえず,ここまで作業したところで今回は時間切れ. 今度はいつになることやら.
kernel-2.4.7 を使い出してから,vmware の付属モジュールがコンパイルできなくなって困っていたのだが, ようやく対処法が見つかった.
いつの間にやら,特にサウンドの設定を変更したわけでもないのに, 音が鳴らないようになってしまっていることに気が付いた. どうやら,alsa-0.5.x 系列から alsa-0.9.x 系列にカーネルモジュールが更新されているのに対して, alsa-utils パッケージが古いままである(同時に libasound2 もインストールされていない)ことが原因ではないかと予想している.明日確かめてみることにしよう….
よくよく調べてみると,alsa-source-0.5 というパッケージが存在することに気が付いた. これを使ってモジュールを再構築(つまり,ダウングレード)してみると, 正常に鳴るようになった.とりあえず,これでおいとこ.
/etc/X11/Xmodmap
に設定することによって,
「半角/全角」キーを Esc キーとして使っていたのだが,
apt-get upgrade すると,設定が無視されるようになった.
原因は,XFree86 パッケージの方針変更らしい.
Xsession のマニュアルの記述にしたがって,
/etc/X11/Xsession.d/40custom_load-xmodmap
を用意すると,以前と同様に
/etc/X11/Xmodmap が利用できるようになる.
本当は,/etc/X11/XF86Config-4
で同等の設定ができれば良いのだろうけれど….
環境に応じて,プリンタの設定を切り替えたい,と思うようになった.
「LTModem Drivers for Linux」で手に入るパッケージには, Debian パッケージを作成するためのスクリプトも同梱されているのですが, 作成されたパッケージにデバイスファイルが含まれていて, 複数のバージョンの異なるカーネルパッケージと共存させるのが難しいので, 適当に作り直した.
mknod /dev/ttyLT0 c 62 64 chown root /dev/ttyLT0 chgrp dialout /dev/ttyLT0 chmod 660 /dev/ttyLT0
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